若い頃からドライバーに悩まされ続けた。ヘッドが大型化するにつれ思い通りの球筋を打つことが困難になり、一時はドライバーイップスになったことも。
ティーグランドに立っただけで手が震えてきたり、アドレスに入ったら体が硬直して動かなくなったりと悪夢。
左にも右にもいくようになり、打ってから着弾場所は聞いて下さいといった感じ。そうなってくるとアドレスもいい加減になってどうせ向いているところに打てないんだったらと投げやり。
その後のラウンドは控えめなスイングにして飛距離を犠牲にフェアウェイへ。同伴者にどんどんオーバードライブされて屈辱感を味わうことに。ラウンド後は練習場に直行。飛距離とコントロールの両立を目指して、ドライバーを打ちまくり。グリップはすぐに交換しなければならいことに。
いろいろなことにチャレンジ。
1、側屈を意識してのスイング。特にダウンスイングに入る直前で意識的に右に側屈する。確かにいい球筋になるのだが過度に側屈を入れるため、インパクト付近で左足が大きく後方へ動いてしまう。パトリック・リードのようなスイングに。
それもいいかと思った時期もあったが思ったほどに飛距離が出ない。
2、ダウンスイングを大きく回す。特にヘッドを一旦、ターゲット方向と反対側に投げ出す。これはレッスンでドライバーで悩んでいる人にアドバイスで使うことも。取り敢えず明日のコンペでOBを出したくない方にワンポイントアドバイスで使う。
重いヘッドのドライバーだったら効果はあるのだが、現在のドライバーの重量では再現性が低く出球が安定しない。
3、ダウンスイングへの切り返しのタイミングでお尻を背中側に突き出す。シットダウンという動きだが、骨盤が後傾しないようにするために入れる動きだが、入れるタイミングが難しい。さらに見えている視界が一瞬にして違う景色に変わるために気持ちが悪い。緊張するティーショットの場面で使えない。
とさまざま挙げればキリがないぐらい試してきたが効果がない。何か根本的な部分でズレている感じが拭えない。
行き詰まって毎日US PGAのスイング動画をぼーっと見る日々を。半年近く動画三昧。最近、お気に入りのコリン・モリカワのスイングを見ていて、めちゃくちゃ簡単なことに気付き唖然。毎日スイングを見ているとリズムが体に染み付く。自分のスイングと全然違うリズムでインパクトしている感じがするようになってきた。
コリン・モリカワはテイクバックがスローモーションのようにゆっくり上がる。ところがトップからインパクトがめちゃくちゃ早い。動画を見ながら真似をしてもこの部分に関してはクラブを持っていない自分よりも圧倒的に早い!!!
早速、練習場へ。半信半疑でトップから瞬間移動するようにインパクトポジションに意識をむけてみると、打ててしまう。あれ!ヘッドの大きさや形状に騙されてゆっくりしか下ろせないと誤解していたようだ。目からの情報は怖い。勝手に瞬間移動ができないもの思っていた。そりゃー打てるはずないわ。ポイントが大幅にズレていたのだから。体も左に降り抜ける訳もない。
この気づきのお陰で飛距離と方向性を両立できる目処がたった。今はひたすらの打ち込み。やっと泥沼から脱出できる兆しが見えてた。